投稿者:下北沢病院
医師 菊池守

当院の外来には「足のしびれ」で来られる方がたくさんおられます。
今回はその中でも特に多い「前足部の足底側に限定したしびれ」について説明いたします。

前足部とは図のような部分で、「びりびりしびれる」「足の裏に一枚挟まったような」「足の裏に水がじゃぶじゃぶ溜まっている」「足の裏にできものがたくさんできている」など様々な表現をされます。

足のしびれを感じる原因にはいろいろありますが、特に踵の部分を除く前足部に限局してしびれがある場合には①足根管の部分で様々な理由により神経が圧迫されていること、②加齢により歩行するときに前足部にかかる衝撃が増加してくること、の2つが原因となることが多いようです。

①足根管症候群と呼ばれ、足部のアライメント異常(アーチが落ちてくる)や足のむくみ、静脈のうっ滞、その他腫瘍やガングリオンなどにより、前足部足底に延びる脛骨神経が足根管の中を通る時に圧迫されて起こります。
②加齢によって前足部の脂肪や筋肉が減ってくること、足関節の硬さによって前足部にかかる負担や衝撃が増えてくること、自宅内で裸足でいたり、外でもサンダルやそこの薄い靴などを履いていたりすること、それらによって炎症が起こったり、しびれや痛みの原因になることもあります。

足根管症候群では末梢神経の血流を増やす薬や神経の回復を促す薬、漢方などのお薬を使ったり、弾性ストッキングで足のむくみを改善すること、局所注射で神経の腫れを改善すること、インソールで足部の傾きを改善して足根管の圧迫を改善すること。またそれらの保存的に抵抗する場合には足根管の解放手術を行う場合もあります。

前足部の衝撃によって引き起こされた問題によるしびれや痛みの場合には、胼胝を削って保湿すること硬い足底の皮膚を柔らかくしたり、足のクッションが減っている分靴やスリッパのほうにインソールやクッションを入れることで改善するでしょう。足関節が硬いと前足部の衝撃吸収が落ちてしまうので、ストレッチで可動域をよくして柔軟にし、歩行の中で足にかかる負担を減らすことも大切です。

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菊池 守

菊池 守

院長下北沢病院
「教えて、足病先生!」塾長であり日本初の「足」の専門病院の院長。 日本で「足病科」「足病学」を確立する礎となる病院にすることが目下の目標。