投稿者:フットケアスペシャリスト 桜井祐子

足のケア専門家フットケアスペシャリストが、からだと足のトラブルの症状別に、自宅で3分でできるビューティフットマッサージを12回シリーズでご紹介します。

第5回は、足裏リフレで改善しよう「下半身肥満」です。

平成28年国民健康・栄養調査の肥満者(BMI≧25kg/?)の割合によると、男性の肥満者の割合は、40代から、そして女性の肥満者の割合は、50代から目標値の男性 28%と女性 19%を越す割合となっています。


図:肥満者(BMI≧25kg/?)の割合

この季節、洋服に隠れて見えないものの気になるのが、ボディライン。わたしたちのボディラインを崩す犯人をご存知ですか?「セルライト」です。セルライトとは、不燃性の脂肪で、脂肪の周りについている老廃物です。下半身肥満など、ボディラインを崩すだけではなく、冷えやむくみを引き起こしますので、1日3分足から撃退してしまいましょう。

下半身肥満?足裏リフレで改善しよう?
日本人女性の下半身肥満の約8割は、むくみが原因と言われています。むくみを放置すると、脂肪が多く血行が滞りやすい澱部(でんぶ・おしり)、脚部、そしてアキレス腱まわりに老廃物として停滞します。そうすると、リンパや血液の流れが滞り、下半身肥満へとつながります。足のケア専門家・フットケアスペシャリストによる下半身肥満に効果的なフットマッサージを紹介します。

所要時間:両足3分


足首回し:右回し+左回し各10回 所要時間:片足20秒

1.足首を念入りに360度できるだけ大きく円を描くように、ゆっくり左右10回ずつ回しましょう。足関節は、年々硬くなります。足関節の柔軟性が低下すると、血流が滞り、むくみに繋がるだけではなく、歩行機能の低下にもつながります。手の指を足の指1本1本に通し、足指を刺激しながら行うと、足指末端の血流促進にもつながります。普段靴の中で押しつぶされている足指を広げながら行い、がんばっている足を解放してあげましょう。


脚部内側ラインリンパ軽擦:膝下ライン10回+膝?鼠蹊部ライン10回 所要時間:片足20秒

2.脚部内側ラインのリンパの流れを整えてみましょう。手のひらで、足首から膝にかけて、優しく皮膚の表面を擦るようになでましょう。足首から膝まで10ストロークが終わったら、膝から鼠蹊部(そけいぶ・左右の大腿部の付け根にある溝)まで10ストロークしましょう。リンパ管は、皮膚表面にあるので、速度はゆっくり、圧は優しく擦るような感じで、足首から膝裏に流すように、膝から鼠蹊部に流すように行いましょう。圧をかけて筋肉に伝わるような強い刺激をすると、リンパ管がつぶれ、リンパは流れません。


脚部内側ライン押圧:膝下ライン5プッシュ+膝?鼠蹊部ライン5プッシュ×2回 所要時間:片足20秒

3.脚部内側ラインを刺激しましょう。内くるぶしの後方からゆっくり脛骨・大腿骨のすぐ際を重ね母指で圧をかけます。1・2でゆっくりからだを乗せながら圧をかけ、3・4・5・6で2倍の時間をかけて圧を戻しましょう。下半身には、体全体の3分の2の筋肉が存在しています。脂肪は、普段使わない筋肉につきやすく、特に、脚部内側の筋肉(内転筋)は、年々衰えますので、老廃物が滞りやすいです。念入りに、刺激して流れを良くすると同時に、筋力トレーニングも忘れずにしたいですね。


大腿部ストレッチ: 所要時間:片足10秒

4.大腿部ストレッチをしましょう。片脚のみ、上記3の状態に残し、残りの脚を後方に伸ばします。ゆっくり、上体を前に倒します。前の脚の外側(大腿部)?澱部(おしり)が伸びているのを感じながら、10秒キープします。おしりの筋肉(大澱筋・だいでんきん)は、おしり全体をふっくら美尻に持ち上げる役割をしています。この筋肉が硬いと、おしりは垂れ下がり、横広がりに見えるだけではなく、腰痛に繋がります。


股関節回旋::右回し+左回し各10回 所要時間:片足20秒

5. 股関節を回しましょう。仰向けになり、写真のように股関節を360度できるだけ大きく円を描くように、脚の重さを感じながら、ゆっくり左右10回ずつ回しましょう。股関節は、上半身と下半身を繋ぎ、上半身の動きや重さを”支える”、下半身の動きの“コントロール”、そして下半身の重さを“引き上げる” という役割を持っている大切なところです。脚の重心バランスが外側に傾くことにより、内転筋が衰え、その結果、脚部内側に余分な老廃物がついてしまいます。寝ながらできる手軽な運動で、上半身と下半身の要である股関節の柔軟性を改善しましょう。

人間は、「首」がつくところは、温めたほうがいいといわれています。 首、手首、足首、そして、腰周りは常に温かくしましょう。お風呂は、汚れを取るだけのシャワーで終わらせるのではなく、疲れを取るために、38度から42度くらいの湯船につかりましょう。 日頃から、冷えない装いに気をつけて、代謝を常によくしましょう!継続は力なり!下半身肥満を撃退して、美脚と美尻を手に入れるためには、冷え・むくみをつくらないような体質にして筋肉を鍛えることであなたが理想しているプロポーションへと変化していくでしょう。

平成28年国民健康・栄養調査結果の概要,厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/kekkagaiyou_7.pdf