投稿者:足の専門校SCHOOL OF PEDI
フットケアスペシャリスト 桜井祐子

足のケア専門家フットケアスペシャリストが、からだと足のトラブルの症状別に、自宅で3分でできるビューティフットマッサージを12回シリーズでご紹介します。

第12回は、簡単フットマッサージ「ストレッチ応用」です。

最近、「脚がむくんで太い。」「つまずきやすい。」「駅の階段で足が上がらなくなってきた。」ことなどありませんか?美しく健康的な脚線美をいつまでもキープするために忘れてはいけないのが「筋肉」です。筋肉の役割は、3つ。1つ目は、体温の維持と調整。筋肉が糖質を燃焼することで体温が上がります。2つ目は、からだの支え。筋肉が外壁としてからだを支えてくれています。3つ目は、ポンプ機能。筋力が弱っていると血液やリンパ液を心臓に送り返す力が弱くなり、むくみや疲労に繋がります。足のケア専門家・フットケアスペシャリストが日頃のマッサージに追加してできる簡単な脚部トレーニングをご紹介いたします。

第12回は、「トレーニング編」です。むくみがないすっきりとした脚線美の視点から考えると、筋力トレーニングは、「綺麗なボディラインを形作る役割」をします。マッサージをすることで、からだの中の流れは促進しますが、筋力をつけることはできません。筋量の低下は、30-40歳から徐々に始まり、10年おきに約3-5%減少し、20歳と60歳を比較すると約40%もの筋量が低下するとか。凹凸(おうとつ)のある美しいボディラインを実現するための脚部トレーニングをご紹介いたします。

所要時間:両脚3分


太もも前側トレーニング:所要時間:片脚 15秒

1.太もも前側の筋肉をトレーニングしましょう。椅子に座り、膝をまっすぐ片脚15秒伸ばしましょう。膝からつま先の重量が負荷となり、膝を伸ばすだけで心地よい太もものトレーニングをすることができます。背筋はピンと伸ばし、椅子の背もたれにはもたれないように行うことがポイントです。太もも前側の筋肉が縮んでいるのを意識して行いましょう。両脚やってみましょう。慣れてきてより負荷が欲しいと感じる方は、足首の当たりに米袋などのおもりを載せるといいでしょう。


ふくらはぎトレーニング:所要時間:両脚 30秒

2.ふくらはぎの筋肉のトレーニングをしましょう。バランスを崩さないように、補助椅子などに手を添え、両足のかかとをゆっくり真上に上げて30秒キープしましょう。ポイントは、腰幅に脚を開き、足の親指のつけ根を中心に左右均等に体重がかかるように、体全体を持ち上げるように「ゆっくり」かかとを引き上げることです。この時、ふくらはぎの筋肉が縮んでいるのを感じながら行うとより効果的です。
 

おしりと太ももうしろ側のトレーニング:所要時間:片脚 15秒

3.おしりと太ももうしろ側の筋肉をトレーニングしましょう。バランスを崩さないように、補助椅子などに手を添え、膝は伸ばしたまま脚を真うしろに蹴り出す動きをして15秒キープしましょう。この時、脚をうしろや外側に上げすぎたりすると腰に負担がかかるので気をつけましょう。また、上体は前に倒れないように、頭が天井からつられているようにまっすぐキープすると効果的です。脚を上げている方のお尻から太ももうしろ側に力を入れると意識しやすいです。ヒップアップにも繋がるトレーニングです。


太ももうしろ側のトレーニング:所要時間:片脚 15秒

4.太ももうしろ側のトレーニングをしましょう。膝と足首を90度に保つように、うしろに足を引き上げて15秒キープしましょう。慣れてきたらかかとをお尻に徐々に近づけるようにしてもいいでしょう。膝は反対側の足から前に出ないようにまっすぐし、背筋はまっすぐ天井に向かって引き上げるようにすると効果的です。太ももうしろ側の筋肉は、歩くときに大地を蹴り上げるときに使います。おしりが垂れ下がったり、横広がりにならないようにこの筋肉を鍛えましょう。


太もも前側と腹部のトレーニング:所要時間:片脚 15秒

5.太もも前側と腹部のトレーニングしましょう。股関節、膝、そして足首が90度になるように太ももを上に引き上げて、15秒キープしましょう。ポイントは、脚の重さを感じながら、おへそから太もも前側の筋肉が繋がっているように、そしておへそから脚全体を持ち上げるように意識してやってみましょう。このトレーニングは、オフィスで椅子に座りながらでも同様にできます。その場合は、背もたれにもたれず、背筋をまっすぐ伸ばして行うと効果的です。


下半身・腹部・背中のトレーニング:所要時間:両脚 30秒

6.最後に、下半身、腹部、そして背中のトレーニングをしましょう。脚は肩幅に開き、背筋は伸ばし、椅子に座るようなイメージで膝をゆっくり曲げて、30秒キープしましょう。この時、膝が内側や外側に広がらないように、足の第2指の上にちょうど膝小僧がくるような角度に曲げるのが理想的です。また、膝がつま先よりも前に出ないようにすることも大切です。背筋をまっすぐ伸ばながら、膝を45度〜90度に徐々に深く曲げていくことで下半身全体だけではなく、腹部や背中の筋肉にもストレッチの効果が広がります。上半身の重さがトレーニングの程よい負荷となっています。

トレーニングは、だんだん早くなりがちですが、一日のはじめや終わりにゆっくりとしたペースでじっくり行うことで、表層の筋肉ではなく体の軸である深層の筋肉に働きかけることができます。また、毎日ゆっくり深呼吸しながら、行うことで、心身のリラクゼーション効果も得られ,気持ちもすっきりリセットすることができます。ウォーキングのような持久的運動だけでは筋量の維持や増加はできません。有酸素性運動と筋力トレーニングを両方行うことにより、効果的なダイエットをすることができます。美しく健康的な脚部のラインを維持し続けるためには、程よい負荷を加えた毎日の筋力トレーニングを取り入れることも忘れないようにしましょう。