投稿者:足のケア専門家(フットケアスペシャリスト)
フットケアスペシャリスト 桜井祐子

このコーナーでは、毎月、足のケア専門家・フットケアスペシャリストが自宅で簡単にできる「セルフフットケア法」をお伝えしていきます。

第3号は、「かかとのケア」の方法をご紹介します。

前号では、足の保湿ケアについてお伝えいたしました。保湿をしてもなかなか綺麗に改善しない頑固な黄色く分厚い皮膚やバサつきが強いかかとの場合は、「角質ケア」を行うことで、クリーム類の浸透がより良くなります。

まずは、なぜかかとは、分厚く硬くなりやすいのかご存知ですか?
もともと足裏の角質は、体の中では最も厚く、顔の約4倍〜100倍ということは、前号でお伝えいたしました。
私たちが歩行する際に、足が地面に接地するサイクルがあります。

足は、
1.かかとの外側
2.小指〜4・3・2番目の指のつけ根
3.親指
の流れで地面に接地し歩行を繰り返します。この歩行のメカニズムから、どうしても、かかとの外側、2-4指のつけ根、おやゆびは、硬くなりやすい部位ではあるのです。
しかしながら、過度に硬く、亀裂が入るほどひどいかかとの場合は、かかとが地面に接地した時にふらつきがあったりすることも原因の一つです。

かかとのケア方法

1.まずは、足を清潔に洗いましょう。洗い方は、第1号をご参照ください。入浴後、もしくは、足浴後に、足を拭き取りましょう。

2.足に触れる
ケアをする前に、かかとをくまなく触ってみましょう。どこが一番硬くなっていて、薄いところはどこなのか?硬くなっていない部分を削りすぎるのは良くありません。硬いところと柔らかいところの境界は気をつけましょう。

3.専用のフットケアファイル(ツーウェイレデューサー)を使用しましょう。フットケアファイルは、紙やすりが2面貼付されているものが多く、粗めの面と細かめの面に分かれています。黄色く分厚くなっている皮膚は、粗めの面を先に使用に、あまり厚くない皮膚は、細かめの面を使用しましょう。
フットケアファイルは、力を入れて強くこする必要はありません。優しくヤスリ面の端から端までを使用し、ストロークを長く、立体的な丸いかかとを形作るようにして足をこすれば、自然にぽろぽろと、消しゴムのカスのような角質が取れてきます。

4.気をつけること
・力いっぱいゴシゴシ往復がけをしない(皮膚の表面が傷つきます。)
・ストロークは長く一定方向に
・一度に削る量は、つまんで柔らかくなる程度にしておきましょう。
・頻度は、1度ケアをしたら、次のケアは最低2週間はあけましょう。
・ハサミやナイフなどの刃物を使用しない。

5.保湿
ケア後は、必ず保湿しましょう。(第2号ご参照)角質を削った後に、保湿をしないとかえって皮膚が乾燥しパサつく原因となります。

おわりに
寒い冬が終わり、いよいよ春到来ですね。お洒落さんは、そろそろ素足にサンダルの準備をしているのではないでしょうか。階段などで意外と見られているのが、かかと回りです。ガサガサやひび割れかかとを安全で正しくケアして、美しく健康的な足元を作り上げてください。
皮膚の状態に異常を感じる場合は、靴が足に合っているのか?水虫などの皮膚疾患の疑いはないか?なども考慮に入れ、お近くのシューフィッターや医療機関に相談すると根本改善につながりやすいことがあります。また、自分ではうまくケアできない場合は、足のケア専門家(フットケアスペシャリスト)にケアをお願いするもの安心ですね。