投稿者:足のケア専門家(フットケアスペシャリスト)
フットケアスペシャリスト 桜井祐子
このコーナーでは、毎月、足のケア専門家・フットケアスペシャリストが自宅で簡単にできる「セルフフットケア法」をお伝えしていきます。
フットケアスペシャリストとは、足部に生じるタコ・ウオノメなどを除去する角質ケア、変形した爪や厚くてなかなか伸びない硬い爪のケア、そして、外反母趾や扁平足などの足部変形の予防法であるテーピング、インソール、靴、運動などのケアや提案をする足のケア専門家です。日本では、民間資格ですが、欧米における足病学は、国家資格化されている専門職です。
■フットケア
フットケア(foot care)とは、「足の手入れ。足の美容。ペディキュアのようなおしゃれに関することから、マッサージ、外反母趾(がいはんぼし)の予防・治療、魚の目・たこの除去など健康に関することまで、その意味するところは広い。(大辞泉)」と定義されています。
2015年に、ある調査会社が10代以上の男女約1万人にフットケアの調査を行いました。その調査では、「足になんらかの悩みがありますか?」という質問に「はい」と答えた方が「70%」いたそうです。具体的に、どんな足の悩みがあったかを下記に示します。
質問「どんな足の悩みがありますか?」
1日靴下と靴で隠れている足。コップ1杯の汗をかくと言われている足。歩くと靴の中で前後左右に動き、圧迫されている足。毎日頑張っている足は、1日の最後に優しくいたわってあげてほしい大切なからだの部位です。ビューティーUPの連載では、そんな足に対するセルフケアをあらゆる角度からわかりやすくお伝えできればと思っています。
足のケア専門家・フットケアスペシャリストが伝える自宅で3分簡単「セルフフットケア」。 創刊号は、「足の洗い方」をご紹介します。
■足の洗い方
毎日お風呂に入っていても、足を「しっかり」洗っている方は、実はとても少ないのではないかと心配しています。「しっかり」足を洗うことは、疲れ・むくみ・冷え・におい・水虫の予防にも繋がります。
ステップ1:足を洗う
泡立てたソープを柔らかい布に塗布し(または、柔らかい布でソープをしっかり泡立て)、足全体を優しくこすり洗いします。ソープは、少量を泡立てて使うように成分濃度が調整されているため、こする強さは、きめ細やかな泡が汚れを浮き上がらせるため、ゴシゴシと強くこする必要はありません。液体ソープを直に皮膚につけないように注意しましょう。
ステップ2:足指の間を洗う
足は、足裏や甲だけではなく、足の指と指の間もしっかり手の指を入れ込んで、洗いましょう。特に、中指と薬指の間は、水虫が発生しやすいので、念入りに洗いましょう。
ステップ3:爪の周りをブラシで洗う
毛先が細く柔らかいブラシで足の爪の周りの溝をブラッシングしましょう。歯と歯の間の汚れを取り除くような感じで、足の爪と皮膚の間の溝(爪溝 そうこう と言います)の汚れや硬くなった角質を優しく取り除きましょう。指と指の間の股の部分をブラッシングしてもいいでしょう。
ステップ4:洗い流す
流水でソープをよく洗い流しましょう。
ステップ5:拭き取る
最後に、柔らかいタオルで水分をしっかり拭き取りましょう。足の指と指の間、そして、爪の周りの溝も丁寧に拭き取ります。水分が残っていると、水分が蒸発するときに皮膚の表面を冷やし、皮膚を守る皮脂膜が作られにくくなったり、残った水分が細菌増殖につながることがあります。
1日3分 足をしっかり洗うことは、とても爽快感があり気持ちがいいです。是非実践して、足の悩みの解消にお役立ていただけると嬉しいです。来月は、足の保湿の仕方について、お伝えいたします。
医療・介護・サロンフットケア
足のケア専門家 トータルフットケアスペシャリスト養成スクール
(社)日本トータルフットマネジメント協会指定校
足の専門校SCHOOL OF PEDI http://school.pedicare.jp
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引用文献
桜井祐子, サロンワークに役立つ実践フットケア, フレグランスジャーナル社, 2011
高山かおる, 「ガサガサかかと」が危ない! 足の手入れが健康寿命を延ばす, 家の光協会, 2016
(社)足育研究会, 動画で見る「正しい足のケア方法」, http://www.sokuiku.jp/ashi-bura.html